「30代未経験から独学で3DCGデザイナーを目指すことは可能?」
30代になって、一生の仕事としてやりたいことにチャレンジしたいと考える人は多いのでは。しかし学校に今から通うのは厳しい…。
そんな時に選択肢となるのが、独学。
3DCGを独学で学べるなら、社会人にとっては職場を辞めずに済むので助かりますよね。
Check!
結論からいうと、3DCGは独学が可能です。それに3DCGデザイナーという職業に年齢はあまり関係ありません!
実力と熱意で転職を果たすことは十分に可能です。
今回は、30代未経験から独学で学んで3DCGデザイナーとして転職するまでの道のりについて解説。
企業での中途採用に長年携わってきた筆者の、人事担当の視点もふまえてお伝えします。
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30代未経験からでも3DCGデザイナーになれるか
3DCGデザイナーへのキャリアチェンジにあたり、年齢が気になるという方は多いでしょう。ですが、実際のところ年齢はあまり関係ありません。
もちろん、たまたま従業員が20代ばかりで構成されている会社だったりすると「30代だとちょっと…」となることも。ですが逆に30代・40代が活躍している会社もたくさんあります。
社会人全体でいえば30代はむしろ若い方ですから、あまり気にしなくてもOKです。
次に気になるのは「未経験」という部分でしょう。3DCGソフトの経験が全くない状態では、正直転職を果たすのは難しいと言わざるを得ません。
そこは新卒入社と30代転職の違い。新卒なら例えば「美術の基礎がある」人を採用して、研修で育てていくこともあるでしょう。
ですが30代になると「何ができるか」「すぐ動けるか」というところを必ず見られます。ですから、独学にせよスクールにせよ、まずは何らかの形で3DCGスキルを身につけることは必須と考えるべきです。
その上で、自分のスキルレベルを客観視できるような作品集(=ポートフォリオ)を作ってアピールします。さらに単発でもいいので、仕事をして報酬をもらう経験を積むことができれば、面接でもアピールしやすくなるでしょう。
まずは求人情報をチェック
勉強を始める前に、実際に「30代・未経験」の3DCGデザイナーの求人は出ているのか、傾向をつかんでおきましょう。ここでは求人情報サイト「求人ボックス」を利用して、「3DCGデザイナー 30代 未経験」と検索してみました。
●映像3DCGデザイナー
- 正社員
- パチスロ・パチンコ映像の3DCG制作業務
- 必須条件:3DCGソフトの使用経験
(MAYA、3dsMaxなどの3DCGソフトの何らかのご経験)
※業界未経験応募可
●WEBデザイナー/DTPオペレーター
- 正社員
- 未経験歓迎
- 歓迎:Blenderなど3DCGソフトでの制作経験もしくはスキルを有する方
●3Dモーションデザイナー
- 派遣社員
- ゲーム中に表示される3DCGキャラクターのアニメーションデータ制作に関わる業務
- 未経験歓迎
●3DCGデザイナー
- 正社員
- クラブチームのスポーツイベントでの映像演出や、プロジェクションマッピングやVR制作
- 歓迎:Premiere Pro・After Effectsの使用経験。
- ポートフォリオの提出必須
いくつかピックアップしましたが、完全にスキルゼロでもOKというのは少ない様子。ですが、習得したスキルをポートフォリオで上手にアピールできれば、面接の土俵に乗ることはできそう。
もちろん、ここでご紹介したのはあくまで一例。転職サイトにもいろいろあり、掲載される求人情報は異なります。それから自分に合った求人を紹介してくれる転職エージェントも最近では人気です。
そして、注目したいのが専門スクールのキャリアサポート。独自の求人情報を持っており、求人の紹介はもちろん、就職のアドバイスももらえます。
専門スクールが持っている求人情報は、企業の側がスクールの「教育内容」を理解した上で求人を出すので、企業と学生がマッチングしやすいメリットがあります。さらに企業コラボの講座を開催することがあり、そのままプロの現場で仕事をさせてもらえるケースも。
もし独学をお考えの方でも、例えば週1回6ヶ月だけの通学も取り入れることで、スクールのメリットを享受できるように。
少しでも転職活動の幅を広げたいなら、専門スクールはおすすめです。
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3DCGを独学で勉強する方法
ここからは、3DCGを独学で勉強する方法について、ステップを踏んで解説します。
- STEP1:必要なものをそろえる
- STEP2:テキストや動画で学ぶ
- STEP3:完成したら見てもらう
- STEP4:ポートフォリオ作成
では順番に見ていきましょう。
STEP1:必要なものをそろえる
学習の開始にあたり、まずは必要なものをそろえます。
パソコンは一番大きな出費となるところ。オフィスソフトや写真など一般的な使用なら安価なパソコンで済みますが、3DCGとなるとそうはいきません。
ストレスなく3DCGソフトを動かすには、ある程度のハイスペックなパソコンが必要です。スペックが合っていないためすぐ買い替え…なんてことになると逆にもったいないですからね。
- CPU:Core i7
- メモリ:32GB〜
- ストレージ:SSD500GB+HDD500GB
- グラフィックボード:8GBGPUメモリ
上記を目安にコスパの良いパソコンを選んでみてください。予算としては概ね30万円ほどになります。
3DCGソフトの方はMayaや3dsMaxなどが代表的。この2つは有償ソフトですが、Blenderという無償ソフトもあります。
Blenderは無償にも関わらず高機能で、プロ使用にも耐えうる本格ソフト。
独学の方はBlenderから始めてみるのも良いかもしれません。
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STEP2:テキストや動画で学ぶ
必要なものがそろったら、いよいよテキストや動画教材を使って学習スタート。
最近では良質な動画教材も多く出ていますが、1冊くらいは手元に入門書があると良いのではないでしょうか。「あの機能はどうするんだっけ…」と忘れてしまった時にさっと調べることができ便利です。
↑こちらの本はamazonでもベストセラーとなっておりおすすめ。
動画教材の方も何点か挙げておきます。
●Udemy(ユーデミー)
世界中で利用されているオンライン講座プラットフォーム。BlenderやMayaなどの動画講座を自由に選んでリーズナブルに受講できます。
●ゼロから学ぶ3DCG教室
初心者でもゼロからBlenderを学べるオンライン動画講座。CGWORLD主催。
どちらも好きな時にマイペースで学べるのが魅力です。
STEP3:完成したら見てもらう
学習が進んである程度形になってきたら、それを見てもらう機会を作るといいです。
例えばTwitterなどSNSで3DCGを勉強している人と繋がることで、作品を見せ合ったり勉強会などの情報交換をしたりできます。
YouTubeにも3DCGビギナー向けに情報発信するチャンネルがあり(EnterCraft【エンタク】など)、作品へのアドバイスがもらえたりもするようです。
独学だとどうしても「黙々と」やる時間が増えてしまいがち。講師からのフィードバックが受けられない分、それに代わるような機会を意識して作っていきましょう。
STEP4:ポートフォリオ作成
そして、転職活動で使うポートフォリオ(作品集)を作成します。
ポートフォリオは採用の可否を大きく左右する重要なポイント。「これだ」という代表作を中心に、いくつか自信作を追加して、アピール材料にしていきましょう。
ちなみにポートフォリオは紙で印刷しなくても構いません。Webで用意しておくと見る側にとってもかさばらず、映像にも対応できて便利です。
3DCGデザイナー転職を成功させる4つのポイント
ここからは、転職活動の段階に入っていきます。未経験から3DCGデザイナーへ、転職を成功させる4つのポイントをご紹介します。
- 何かしら仕事を請けてみる
- 今まで培ってきた経験に強みを探す
- ポートフォリオに力を入れる
- 最初から絞りすぎない
これらを順番に解説します。
何かしら仕事を請けてみる
まず、転職活動と並行してで構いませんので、何かしら仕事を請けてみることをおすすめします。
必須というわけではありませんが、このステップを踏むことで採用面接での印象は違ってくるかもしれません。
具体的には、フリーランスで単発にて3DCG制作案件を請け、その分だけ報酬をもらう形です。一例として、仕事マッチングサイト「クラウドワークス」では次のような案件が出ています。
●近未来なテクノロジー関係の3D作品の制作
- 報酬:10,000円〜50,000円
●建物の内観と外観のモデリング修正
- 報酬:ワーカーと相談
●Unityでblenderのモデリングを動かしてアニメーション制作
- 報酬:ワーカーと相談
ここでは報酬を期待するというよりも、実務を経験できることに意義があります。
自分なりに制作するだけでなく「相手の要望に沿った作品」を提供するという経験ができ、多くの学びを得られるはずです。
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今まで培ってきた経験に強みを探す
転職を成功させるポイントの2つ目は「今まで培ってきた経験に強みを探す」です。
3DCGデザイナーとしての転職には3DCGスキルの実力が問われることは間違いないのですが、それだけではありません。「3DCG+α」の「α」の部分も意外に大切です。
30代になると、ある程度の社会経験を積んでいると判断されますので、「この人は何を持っているのか」というところを見られます。むしろ3DCGスキルは未経験からなので、それ以外のところを重視される可能性もあるのです。
- コミュニケーション能力
- 問題を解決する力
- 目標を遂行する力
- 商品をアピールする力
(営業実績などをもとに)
など、経験に裏打ちされた強みをアピールできるようにしておきましょう。
「今までこんな経験をしてきてこんな強みがある。それは御社でも役立つはずだ」
このようにアピールできる自分の強みを用意しておくということです。「CGスキルは未熟だけど、この人なら一緒に働いてもいいかな」と思ってもらえるかどうかがポイントです。
ポートフォリオに力を入れる
先ほども触れましたが、ポートフォリオは採用の可否に大きく影響します。制作には力を入れて、自信を持って提示できるようにしましょう。
ポートフォリオのデザインはシンプルイズベスト。ポートフォリオ自体のデザインに凝ってしまうと、見る側としては視点が分散してしまい作品に集中できません。
デザインは極力シンプルにとどめ、できるだけ作品制作に時間をあてた方が賢明です。
採用の際には、まずこのポートフォリオを見て判断。門前払いで相手にされないことも珍しくありません。なるべく目に留めてもらえるように、できれば会社(業界)ごとにニーズの高そうな作品がトップに来るよう差し替えができれば理想です。
応募者が多かったりすると、トップページだけで絞り込むこともあり得ますからね。
最初から絞りすぎない
転職を成功させるポイントの4つ目は「最初から絞りすぎない」です。
これからのキャリアパスを考えると、希望する業界や会社、正社員かどうかや職種など絞りたい気持ちもあるでしょう。ですが、やはり最初は未経験なのであまり希望通りにいくとは限りません。
目標を高く持つのはいいのですが、あまり絞り込まずに広く転職活動をされるのがおすすめです。3DCGの実務経験を積んでスキルレベルが高くなれば、また改めて転職する道も開けていくはずです。
未経験でもプロになれる!専門学校をチェック!
CG(コンピュータグラフィックス)の世界は、映画、テレビ、ゲーム産業など多岐にわたり、プロフェッショナルを目指す方々にとって魅力的な分野です。
しかし、未経験からスタートする場合、どの専門学校を選ぶべきか迷ってしまうことも多いでしょう。
そこで、今回は未経験者でもプロを目指せる、おすすめのCG専門学校を3校紹介します。
学生だけではなく、社会人でも通いやすい学校をチョイス!
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- 総合学園ヒューマンアカデミー:フレキシブルに学ぶ、実践重視のカリキュラム
- デジハリオンライン:CGデザインのプロを目指す、実績豊富なスクール
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また、業界に精通した講師陣による指導は、基礎からプロレベルまでのスキルを身につけるのに最適です。
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まとめ
今回は、30代未経験から独学で3DCGデザイナーとして転職する方法について解説しました。
◆3DCGを独学で勉強する方法
- STEP1:必要なものをそろえる
- STEP2:テキストや動画で学ぶ
- STEP3:完成したら見てもらう
- STEP4:ポートフォリオ作成
◆転職を成功させる4つのポイント
- 何かしら仕事を請けてみる
- 今まで培ってきた経験に強みを探す
- ポートフォリオに力を入れる
- 最初から絞りすぎない
専門スクールなら、働きながらでも無理なく通えるためおすすめです。仲間ができる、何でも相談できる、キャリアサポートが受けられるなどのメリットもかなり大きいです。
独学との併用も可能なので、学習の進み具合をみながら考えてみても良いかもしれませんね。
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